
漢方薬は「生薬」から作られています。「生薬」とは、薬として効能のある、植物、動物、鉱物の事をさします。漢方薬は複数の生薬の組み合わせによって調合されています。例えば、かぜの引き初めによく飲まれる「葛根湯」は7種類の生薬から出来ています。その生薬の組み合わせによって、身体のいろいろなところに効果を発揮して、身体の不調を改善に導いてくれるものです。漢方薬はもともとが植物、動物、鉱物と天然のものから作られているので、人工的な化学物質などは含まれません。
《主な生薬とそのはたらき》
●甘草(かんそう)
生薬を調和させて、甘みを加える
●生姜(しょうきょう)
生姜の事で身体を温めて胃の働きを良くし、吐き気をおさえる
●茯苓(ふくりょう)
身体の水分バランスを整え、気分を落ち着かせてくれる
●桂枝(けいし)
気分を落ち着かせ、身体を温めながらも熱を下げてくれて、痛みを鎮めます。
●大棗(たいそう)
身体をあたためる、気分を落ち着かせる、身体を元気にさせる。
●当帰(とうき)
血行を良くする。貧血を改善する。痛みを鎮める。
●人参(にんじん)
気力をつける。身体を元気にさせる。
●黄耆(おうぎ)
気力をつける。汗を抑える。
●蒼朮(そうじゅつ)
身体の水分バランスを整える。
●半夏(はんげ)
吐き気を抑える。精神を安定させる。
●柴胡(さいこ)
熱を冷ます。気分を落ち着かせる。アレルギーを抑える。
●附子(ぶし)
身体をあたためる。痛みを鎮める。
●麻黄(まおう)
身体を温めて熱を下げる。痛みを鎮める。